鼈の独り言(妄想編)

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春分の日 その定義と実態

 昨日3月20日は春分の日でした。たしか一昨年の春分の日は21日だったような…。調べてみると以外と面白い春分の日が見えてくる。今回はそんな春分の日を考察したい。

 天文学で春分は「太陽が春分点を通過した瞬間」となる。黄道の説明がメンドクサいのではしょって言うと「太陽の高さが赤道で天頂にくる瞬間」のことになる。太陽や地球は常に動いているので春分は「瞬間」の現象である。「春分の日」は春分が起こった日のことになる。

 この春分の日、今現在は3月20日と21日が二年ごとに入れ替わる状態になっているが、これは地球の公転と自転が関係している。地球の公転時間は365.242194…と切りのいい数字ではないので春分点に地球が戻ってくる時間は端数の0.242194…だけ遅れてゆく。それを修正するために4年に一度の閏年があり、そこでリセットがかかるので現在のところ20日→20日→21日→21日→20日の繰り返しになっている。だがそれでも誤差は残るので、春分の日になる日の幅は思ったよりも大きい。過去をみると明治から大正にかけては3月22日が春分の日という時代もあったし、先の話になるが今世紀終わりには19日が春分の日という時期も来る。

 年ごとに変わる春分(及び秋分)の日は毎年2月1日に翌年の祝日として閣議決定され、官報で発表される。記念日的な祝日ではなく、天文学に基づいた祝日というのは世界的に見ても珍しいらしい。キリスト教圏の復活祭は春分の日から数えて一番近い満月の日とするが、この場合春分の日は3月21日と固定されているので日本の春分の日とあわせるとずれが生じる可能性がある。ちなみに日本式の春分の日の設定は日本時での日付が基準になるので、時差の関係で春分の日がずれてしまう地域も生じる。

 さて、春分の日は昼と夜の時間が同じになると思われがちだが、いろいろな理由で昼の方が長くなる。
 第一に日の出と日の入りの定義、日の出は太陽が水平線に顔を出した瞬間、日の入りは太陽が水平線に完全に没した瞬間になるので太陽の大きさ分昼が長くなる。
 第二に空気の屈折による見かけと実際の差、空気の屈折により太陽は実際よりも高度が高く見える。このため実際には水平線下の太陽が見えてきてしまう。逆に夕方は水平線に沈んでいるはずの太陽がまだ見えているので昼間の時間が長くなるのである。
 その他、地球の日周視差、春分点からの移動によるずれなども加わり、春分の日は昼間の方が平均で14分長くなる。

 調べてみるとなかなか面白い春分の日であるが、それを芸術の域にまで昇華させたのはマヤ人であろう。マヤ人のチチェン・イッツァのピラミッド「カスティーヨ」では毎年春分・秋分の日にピラミッドの陰で祭られているククルカンの姿が映し出される。マヤ文明では一年の周期が365.2420日と知られていたので、ククルカンの細工もお手のものだったのだろう。一度実物を見てみたいものである。
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by narutyan9801 | 2013-03-21 05:10 | 妄想(天文) | Comments(0)